現象の一つにカビの発生があります。
カビの発生はこの時期に限ったことではありませんが、よく目に付くようになります

学術的分類において、カビは微生物の中の真菌類に属します。
「微生物」といえば、「細菌、ばい菌」をイメージし、有害物質であるとのイメージが強いと思いますが、そればかりではないのです。
真菌類は胞子と菌糸を持っており、きのこ類も真菌類の一つです。
一般的に、カビは人間にとって役に立たないものが多いと思われますが、中には役に立つカビもあります。
その役に立つカビの例が、食品や医薬品に関係しているカビです。
●コウジカビ(アスペルギルス属)
清酒、焼酎、味噌、醤油、鰹節などの製造に使用
●アオカビ(ペニシリウム属)
チーズ(ブルーチーズ、カマンベールチーズ等)の製造、
ペニシリン(最初の抗生物質)の製造に関係

カマンベールチーズ
●酵母
ビール、ワイン等の製造
普段はカビとは関係のないような身近なところでカビは役に立っています。
カビが発育するためには、栄養・適度な水分・温度・酸素の4つの要素が必要です。
栄養には食品以外にホコリ、手あか、ふけ、ダニの死骸などの有機物も利用できます。
気温20℃以上で活発に発育し、高湿度な環境を好みます。
この梅雨時から夏にかけてが最適環境です

人間の役に立たないカビを生育させないためには、前記4つの要素を満たさないようにすればいいのです。
アオカビからは人間に有害なカビ毒も生じる可能性がありますので、自宅ではカビを発生させないように普段から注意しましょう
