
梅雨時は、蒸し暑い日が続くだけでなく、様々な自然現象が見られる時期でもあります。
(梅雨)→(高温多湿)→(カビ) をイメージした人も多いと思います。
その他、暖かくなるこの時期には、色々な昆虫の活動も盛んになってきます。
細長い日本列島全体で、梅雨がある地域とほぼ同じ地域で、全国レベルの生活圏を持っている身近な昆虫がいます。
害虫の分類では、衛生害虫に含まれている「ゴキブリ」です。
日本で見られるゴキブリは数種類有りますが、普段よく出会うのは次の2種類になります。


A:チャバネゴキブリ B:クロゴキブリ
Aの「チャバネゴキブリ」はスマートで、全長で3cmぐらいしかありません。
別名「ビル虫」と呼ばれることもあり、都会のオフィスビルやマンションの比較的暖かいところに生育しています。飛ぶことができないので、常に床面を這って移動します。そのため粘着式の捕獲器で比較的捕らえやすい虫です。
Bの「クロゴキブリ」は、やや大きめでゴキブリの代名詞みたいな姿をしています。
移動には飛ぶことができるので、自由気ままに空いている窓や地面を這って、家屋に侵入して来ます。 餌が近くにあり、暗くて暖かい場所を選んで住み着きます。飛んでくるために、家屋内への侵入を防止することは、なかなか難しいものとなります。
ゴキブリは、餌(食料と水)と快適な温度(20〜25℃)、家となる狭い空間の3つが生活の必需品です。人間に快適な生活環境とほぼ同じです。
【ゴキブリの生活に影響を与えるもの

<水と乾燥>
水があれば、餌になる食物がなくても、当面は生きてゆけます。
台所の流し台や洗面所等では常に水が存在しており、湿度調整にも役立っています。水を溜めないようにすることで、ゴキブリの生態系に影響を与えます。
<低温>
低温がゴキブリにとっては大敵です。そのため平均気温の低い北海道では生活できなかったのですが、北海道の札幌付近でも、最近はビル内や家庭内の暖房が効いているために、本州からの人や物の移動と一緒に、ゴキブリも北海道にやってきて、快適な環境を見つけて生活するようになったそうです。ですが、やはり本州ほどではないようです。
【ゴキブリの退治には

@餌を与えない。
餌となる食べ物(残り物等)を放置しないで、片付けると同時に「水」も放置しないようにすること。
Aゴキブリ専用の置き去り材(ホウ酸ダンゴ等)を使用する
B燻煙剤やスプレー等で直接ゴキブリに作用させる。
これらは、単独使用するよりも組み合わせて使用すれば、より効果的な対処法になります

ゴキブリは暗くて暖かいところが好みで、住み着きます。
近くに美味しい餌が豊富に有れば、なお結構な生活ができます。この逆の環境を作れば、ゴキブリにとっては住みにくい環境になります。
毎晩暗くなると活動するゴキブリに困っている人は一度、お試しください
