
日本で昔からの正月の行事として伝わっている一つで、松の内が開けた1月11日に行うのが一般的です。

正月に飾っていた鏡餅を鏡開きの日に、一年の無病息災や家内安全を願って家族みんなで食べるようにします。
その理由として、鏡餅には神様の霊が宿っており、食べることでその力を授かることができるといわれています。
鏡餅の話ではなく、お餅に関する日本での一般論についての話です。
お持ちの作り方としては「もち米」を磨いだ後、水気を切り、蒸した後、杵と臼で米の形がなくなるまでつき、丸や四角などの形状に整形し食べる。

1975年頃からは、家庭用の小型の電動餅つき機が市場に普及し、一般家庭でも手軽に餅が作れるようになりました。
これは杵と臼でつく昔ながらの製法と異なり、人手や力を必要としないで家の中で餅つきができるものです。
蒸したもち米を特殊な形状のへら(羽根)で練ることで、昔ながらの餅と同じような状態の餅ができるのです。
杵と臼でついた餅より、細かい気泡が多く含まれることから、雑煮などで食べるときには柔らかい餅になります

なぜもち米を使うのか?
皆さんも小学校で習ったと思いますが、お米にはデンプンが含まれています。
このデンプンの種類が普段食べる白米用の米と、「もち米」とでは異なるのです。
「もち米」に含まれているでんぷんはアミロペクチン100%で構成されています。
普通の米、「うるち米」はアミロペクチンとアミロースの混合物になっています。
この成分の違いで、もち米は粘りが強くなり、餅が伸びたり熱を加えると膨らんだりするのに関係している成分がアミロペクチンです

このアミロペクチンは加熱すると、より白くなる特徴があります。(アミロースは透明になります)
餅は熱を加えると、αデンプンといわれる構造をとり、柔らかくなります。冷えるとβデンプンになり、固くなります。
β化したデンプンに熱や水分を加えると再びα化します。
餅はこの構造の差を上手く利用した食品といえます

注意したいのはβデンプンの水分が極端に減るような加熱、すなわち焼いたり、油で揚げたりすると柔らかくはならない状態(あられ)になります。