
花火大会と言えば、『打ち上げ花火』ですね。
今回は花火の科学についての雑学です。
打ち上げ花火は、家庭で楽しむ玩具用花火と比べるとその構造や構成がずいぶん異なっています。
花火は火薬と発色材(金属)とで構成されている点は、玩具花火と同じです。
違いは火薬の量と花火そのものの構造です。火薬の詳しい内容は安全上のために省略いたします。
花火は色々な化学反応や物理法則を利用しています。その一例をご紹介します。
発色の原理は、金属イオンの炎色反応によるものです。
炎色反応は学校の理科(化学)の時間に習ったことがある現象です。
学校の実験では、金属イオンが水に溶けた状態で直火に接触させたとき、炎の色が金属の種類により、一瞬通常の炎の色とは異なる色に変化する現象です。
花火の場合は、金属化合物の粉末を混ぜ合わせています。
赤色はストロンチウム、青は銅といった金属を混ぜています。それ以外には光度を増すためにマグネシウムやチタンなども使われています。
これらの発色材が火薬の燃焼エネルギーによって瞬間的に反応し、特有の色を発するのです

これらの発色材と火薬を球形の器の中に、打ち上げた後の花火の形、色に応じた順番に詰めて、花火玉を作ります。(大きさにより約200gから10kg以上のものまであります)
花火玉を打ち上げる力や火薬が爆発するときのエネルギーは物理法則を応用しています。
火薬類や発色材の調合は化学反応を応用したものです。
打ち上げ花火は一瞬の美しさを楽しむものですが、その裏には様々な科学現象が含まれていることを頭の片隅に入れて置いてください

2014年の神戸海上花火大会の最大は10号玉(直径30cm、主さ約9Kg)だったそうです。
花火玉は現在でも尺の単位で呼ばれており、10号玉は尺玉ということになります。

