2014年10月30日

晩秋に向けて〜紅葉について〜

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霜降が過ぎ立冬が近づいてくるこの時期、一日の気温変化が大きくなってきます。
人間にとっては体調管理に気を遣う時期ですが、この一日の大きな気温差が役に立つのが紅葉です。

秋の「紅葉前線」は北の方から南下してくるのですが、春の「桜前線」に比べ話題性には少し欠けるような気がします。
桜は木の下や花を見ながら食事をする機会が多いのに対し、紅葉狩りにはそういった宴会がほとんど無いからでしょうか。


紅葉の色が鮮やかになるのは気温と関係があります。

最低気温が8℃以下(5℃以下が理想)で、日中の最高気温が20℃以上と大きな温度差があり、空気中に適度な湿り気があるという条件がそろうと紅葉が始まります。
日中は晴れて日光が直接葉に当たるような天気が続くと、色鮮やかな紅葉になると言われています。

紅葉のメカニズムに関して詳しくは未だ解明されていませんが、現在の有力な説は次の通りです。

葉には緑色のクロロフィル、黄色のカロチノイドが含まれていますが、クロロフィルが圧倒的に多いので、葉は緑色に見えます。
秋に気温が低くなるとクロロフィルが分解され、黄色のカロチノイドが目立つようになります。これがイチョウやポプラの葉が黄色になる原因です。
モミジでは葉柄の付け根にコルク質の層が作られ、葉の中の物質は茎に移動できなくなり、光合成により生産された糖が葉に留まることになります。この糖からアントシアニンが形成されて葉が赤くなります。
その後、葉はこのコルク質の層から切り離されて落葉します。



京阪神地区での紅葉は11月の中旬から下旬が経験的に見ごろと言われています。
今年はどうでしょうか。

紅葉の名勝としては京都市内では、嵐山近辺、神戸の須磨離宮公園、イチョウでは大阪の御堂筋が有名です。
それ以外にも地元の人しか知らないような場所も有ると思います。

天気のよい休日に探してみるのといいでしょう晴れ
posted by 天津日本校 at 15:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 天津日本校の日常